コーピング理論
コーピング理論(Coping: Lazarus RS)
Lazarusの言うコーピング(対処)の原義は、人にストレスが加わったときに、その人がとる対処の仕方を表したものである。心理的ストレスが加わったとき,個人はこのストレスを評価し、そのストレスが自分にとって重い負担であると評価した場合、ストレスを積極的に処理しようと認知的 または行動的努力をする。
行動的努力が,そのストレスを積極的に処理しようする問題中心的な対処であるのに対し、認知的努力とはそのストレスに対して再評価を行い、それが実は自分にとっては大した脅威ではないと考える防衛的再評価であったり,自己統御したりする,情動中心的な対処である。
人間は本来ストレスに対してそれを積極的に対処するが、糖尿病患者は、ややもすると逃避や否認などの認知的 努力に走りがちである。
療養指導士はそうなりがちな糖尿病患者に逃避や否認を捨てさせ、正しいセルフケア行動をとるような行動的努力を励行するように援助をする必要がある。
療養指導士は患者にとってハンドルや舵の役目を担うのである。